【コンクリート枡の経年劣化】
お客様から、トイレの流れが悪いとのことでお電話いただきました。
以前から流れが悪く、トイレを交換すれば治ると思い、他の業者で交換されたようです。
しかし、一向に改善されないとのご相談でした。
新築時の枡(排水の点検口)が見つからず苦労しましたが、30年の月日で埋もれていたものをお客様の協力で苦労の末、発見できました。
以前の枡(15年以上古いもの)はコンクリートで出来たものが主流でした。
しかし、材質の性質上、地震、地盤の変化等で塩ビ管との間に隙間が生じ、汚水が漏れます。
そして、その汚水を栄養に、木の根が伸びてきます。
この木の根の浸食は、木の幹が枡より10m以上離れていても侵されるほど、侮れません。
直径約9センチの配管をほぼ完全に埋め尽くしていました。
木の根は栄養を摂取しながら、配管の形に根を形成しながら伸びていきます。
改善策としては、根を除去するだけでは、構造が解決されるわけではありません。
かといって塞いだとしても、同じ症状がすぐに出ることでしょう。
この症状の一番良い解決方法は、塩ビの枡に交換することです。塩ビのパイプと塩ビの枡は接着剤でつなげることにより多少の地盤移動では問題はおきません。
つまり、コンクリートと塩ビは接着はできませんが、塩ビと塩ビなら接着でき隙間が空かないのです。
この点をお客様に説明し、問題のある枡と配管を交換いたしました。
この工事のメリットは問題を解決できるだけではなく、点検口がある為、今後もトラブルの際にはすぐに対応できることです。
☆一言アドバイス☆
日頃から枡(排水管の点検口)の所在場所を確認し、蓋を開けて点検してみましょう。
割れや隙がある場合は交換しましょう。